MSSSは可搬式オービスで最初に採用されたモデル
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スピード違反を気にするドライバーの間で、ここ2年で注目を集めているのが、持ち運んでどこでも取り締まりができる「可搬式オービス」です。今では10都道府県以上で目撃されている可搬式オービスは、従来型よりコスト高とされていましたが、実際はどの程度の価格なのでしょうか?

MSSSとLSM-300が可搬式オービスの主流

全国各地で導入が進む可搬式オービスは、ふたつのメーカーが製造をしていて、方式が大きく違います。というのも、片方は測定にレーザーを用いるのに対しもう片方は今までからあるレーダー式のためです。

レーザー式を製造しているのは、これまでも主力オービスメーカーだった東京航空計器です。同社の可搬型式オービス「LSM-300」は三脚に立てて使うことができ、取締り現場には警察官が待機。スピード違反車を見つけるとその場で切符を切ります。

また、移動式オービスをポールに取り付けた状態で下側を数百キロある基台で固定。基台部に記録装置などを内蔵し、無人で取り締まりを続ける「半可搬式」という使い方もできます。半可搬式は現在、岐阜県警による使用が確認されています。

一方、レーダーを使う可搬式オービスはスウェーデンに本社を持つセンシス・ガッツォ・グループ(センシス)が製造しています。同社の製品には固定式オービスもありますが、日本へ輸入されているのは可搬式「MSSS」と固定式「SWSS」のみです。

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MSSSはLSM-300よりも300万円も安い

実は、2014年に可搬式・半可搬式の実証実験が行われた際に採用されたのがMSSSとSWSSでした。ところが、その後は採用事例が少なく、今のところ埼玉県と岐阜県のみ。北海道警も購入を決めていますが、その他都府県はいずれもLSM-300を導入しています。

では、気になる可搬式オービスの価格はいくらでしょうか。LSM-300については何県かに資料があり、例えば愛知県警が導入したLSM-300は税抜き1000万円で、山梨県警は税込み1080万円。LSM-300については1000万円が相場のようです。

一方、センシス製については北海道警が購入したMSSS価格が判明。LSM-300の販売会社・カナデンが北海道警に示した1000万円より約300万円安い698万円でした。ここまで価格差が付くことは普通考えられません。

実は、センシスが発表したプレスリリースによると、日本で同社製オービスを販売する沖電気は、すでに約1億5000万円分の契約を結んでいるのだとか。今後も沖電気がMSSSの売り込みに力を入れるなか、可搬式オービスの価格動向がどうなるのか注目です。

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