ここ数年で急増しているのが「新型オービス」です。カメラの三脚に載った「可搬式」、下に台座のある「半可搬式」があり、各県で導入が進んでいます。これらの新型オービスは数時間で撤去されるため、その取り締まりはまさに神出鬼没です。可搬式や半可搬式の新型オービスを察知する方法はあるのでしょうか。
新型オービス対応のレーダー探知機
電波を使って車速を測定する「レーダー式オービス」「Hシステム」、地面に埋められたループコイルで計測する「ループコイル式オービス」「LHシステム」。この4種が自動速度取締り装置、いわゆるオービスの定番でした。
計測方法やメーカーに違いはあれど、ネズミ捕りと違って固定式であることが最大の特徴。それゆえ、電波を発しないループコイル式もGPSで位置が登録されていれば、GPSレーダー探知機での警告が可能でした。
しかし、ここ数年、増えている可搬式の新型オービスは24GHz帯の電波を使うセンシス製、レーザーを使う東京航空計器製の2タイプです。どちらも従来までのGPSレーダー探知機では対応できません。
そんな中、2019年春からレーザーに対応するレーダー探知機が、ユピテルを皮切りにコムテックやセルスターから登場。これらを使えば、レーザー式もセンシスの24GHz帯のレーダーも検知できます。お金に余裕があればこれらを入手すれば新型オービスの対策は可能です。
新型オービスの事前警告は県で異なる
お金をかけずにオービスの存在を事前に察知する方法としては、警察の警告看板をチェックする方法が知られています。「速度自動取締機設置路線」「カメラによる速度取締路線」「この先 速度取締中」などと記された看板があれば、その先にオービスが設置されている可能性が大です。
プライバシーや肖像権の問題から警察はオービスによる撮影を事前に警告しているといわれています。ただし、必ず設置しなければならないと法律で決まっているわけではありません。
それゆえ、どこにでも設置可能な新型オービスによる取り締まりでは、この暗黙のルールが適用されないこともしばしば。新聞でも「警告なしで取り締まり?」などと報道されています。
新型オービスの取り締まりで、事前警告をするかどうかは各県によって対応がまちまち。埼玉県では、既存の電光掲示板に「移動式オービス速度取締」と表示させたり、手前に「速度取締中」といった立て看板を置いて、基本的には事前に警告するスタイルをとっているようです。
なお、その先には半可搬式の「LSM-300HK」が設置されていました。新型オービスの事前警告は道路標識のようにポールに設置される以外にもあると覚えておけば、事前に察知できる確率が上がるでしょう。