「覆面パトカー」とひと口にいっても「交通パトカー」と「捜査用パトカー」に大きく分けられます。交通パトカーは交通違反の取り締まりがおもな目的である一方、捜査用パトカーは交通違反の取り締まりは行いません。ここでは捜査用の覆面パトカーについて詳しく見ていきましょう。
捜査用の覆面パトカーはマイナー車種
刑事たちが使う捜査用の覆面パトカーは、正式には「私服用セダン型無線車」と呼ばれる警察車両です。刑事たちの“足”代わりに使われるパトカーなので、交通違反の取り締まりは行いません。
捜査用の覆面パトカーの特徴は、車種がトヨタ・アリオンやスズキ・キザシといったマイナーな車種が多いこと。捜査用パトカーは、どちらかというと一般車に紛れ込むことが大切だからでしょう。
ただし、トヨタ・マークXや日産・スカイラインといった交通パトカーと同じ車種を、捜査用パトカーとして導入している警察本部もあります。こういったケースは覆面パトカーを見極めるポイントを知っておかなければなりません。
捜査用の覆面パトカーの赤色回転灯
捜査用の覆面パトカーは、交通パトカーにはあるグリル内の前面警光灯を装備せず、赤色回転灯も天井に設置された反転式ではなく、マグネット式の赤色灯を車内から手でルーフに載せるのが特徴です。
捜査用の覆面パトカーのマグネット式赤色灯は、助手席側から載せる場合が多いので左側に寄っているケースがほとんど。緊急時は電源コードをバタつかせながら走っています。電源コードがしっかりと固定している覆面パトカーはレアケースといえるでしょう。
なお、警視庁管内には交通課配備のトヨタ・ハイエースの覆面パトカーが存在。単なる輸送車ではなく、スピード違反以外の交通違反をガンガン取り締まってくるとか。赤色灯を常時おでこに付けていますが、乗用車のルームミラーには映りにくく、結果的に秘匿性が極めて高い覆面パトカーなのでした。