消防車のサイレンはパトカーや救急車と何が違う?
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「ウ~」というサイレン音はパトカーや消防車、「ピーポーピーポー」というサイレン音であれば救急車と思っている人は多いはず。じつは、パトカーと消防車でサイレン音が微妙に違っているほか、複数のサイレン音を使い分けていたりします。消防車のサイレンとパトカーのサイレンの違いに迫ります。

パトカーのサイレン音は2種類ある

消防車やパトカーに限らず、緊急走行をする車両は、その際に回転灯を回し、サイレンを鳴らすことが規則で決まっています。パトカーが搭載しているサイレンの音は「ウ~」という連続音で、じつは2種類あります。

2つのサイレン音はうねりの周期による違いで、1周期が「4秒」のものと「8秒」のものが存在。使い分けに法令上の決まりはありませんが、より緊急性が高い現場へ向かう際には、周期が短い「4秒」が使われるようです。

また、サイレンには連続して鳴らすモードだけでなく、手動でボタンを押している間だけ鳴るモードも搭載。パトカーが時々「ウッ」と短いサイレン音を慣らし、周囲に注意を促したりする際に、この手動モードが使われているのです。

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消防車のサイレン音は鐘の音と組合せ

消防車の場合、サイレン音と鐘の音の組合せを使い分けています。まず、火災が発生して緊急出動する際は「ウ~」のサイレン音に加え「カンカンカン」という鐘の音(警鐘)を合わせて出します。これは、江戸時代に火消しが鐘を使っていたことに由来するものです。

一方、火災以外で緊急走行をする際は「ウ~」というサイレン音だけ。水害や津波の危険が高くなった地域では、警戒を呼びかける消防車が走り回ることがあり、こちらの音を聞いた人も多いでしょう。

また、火災から帰署する際は、「カンカンカン」の鐘の音だけを鳴らします。この音が消防車から聞こえたら、無事鎮火したと考えてよいでしょう。任務の帰りなので緊急走行はせず、赤色回転灯も回しません。なお、消防車のサイレン音の意味については地域によって違うこともあるようです。

救急車のサイレン音がピーポーな理由

救急車は、パトカーや消防車の「ウ~」音とは違い、「ピーポーピーポー」というサイレン音が使われます。このサイレン音は、救急搬送される患者が「ウ~」より緊張しないように選ばれた音だといわれています。

「ピーポーピーポー」がおなじみの救急車ですが、じつは「ウ~」音のサイレンも搭載。こちらは、交差点に赤信号で侵入する際、付近の自動車へ注意喚起する際などに使用します。

救急車の場合、夜の住宅街などを走行する際は付近の住民へ配慮して、赤色灯だけ回しサイレン音を切ることもしばしば。この状態では緊急走行は禁止ですが、そもそも住宅街を高速で飛ばしたり逆走するのは危険なため、このような配慮が行われているのでしょう。

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