今や高速道路の利用に「ETC」が当たり前の時代。とはいえ、利便性を考慮せずにETC割引の経済効果だけを考えると、数万円もするETC車載器を買っても元が取れないと考えている人も多いはず。じつは、ETC車載器は激安中古品を手に入れて使うことが可能です。ただし、そのためには重要な作業がひとつあります。
ETC車載器の中古品は再セットアップ
クルマに新しくETC車載器を取り付ける場合、一番安く済ませる方法は中古品を入手することでしょう。取り付け作業は自分で行うことになりますが、新品を購入するのと比べ激安になることは確実です。中古ETC車載器は使えないというルールも、今のところありません。
しかし、中古ETC車載器を使う場合、使用前に必ず行わなければならない作業があります。それが「再セットアップ」と呼ばれる作業。取り付ける自動車の車台番号・ナンバーをETC車載器に情報登録する必要があるのです。これは、ETCの利用規程でも決められています。
ETC車載器の再セットアップは、ドライバー自身で行えません。認証を受けた「セットアップ店」へ持ち込み、作業してもらう形です。といっても、ETC車載器を販売しているお店であれば、必ずセットアップ店にもなっています。
ETC車載器中古品の再セットアップ料金
セットアップ店の一部には、外部からのETC車載器の持ち込みを受け付けないところもありますが、大手カー用品店であれば持ち込んだETC車載器でもセットアップを行ってくれます。作業料金は2500~3000円程度で、ETC2.0車載器の場合は登録書類が増える関係上、割高な設定になっているようです。
再セットアップの申し込み時に必要なのは、ETC車載器が取り付けられた自動車と車検証、そして本人確認のための運転免許証です。申込書自体はセットアップ店に用意されているのでその場で記入。大手カー用品店なら、約30分程度で作業は完了します。
実際には、この再セットアップ作業を行わなくてもETC車載器自体は動作します。しかし、中古品の場合は前オーナーがどのような車種に付けていたか分かりません。仮に大型車にセットアップされたETC車載器を普通車に取り付けると、ETCゲートでの車種判定に引っかかってしまいます。
ETC車載器が中古でそのまま使える
もし前の持ち主が普通車に取り付けていたETC車載器をそのまま普通車で使う場合は、そのまま動作して料金面でも不正はない形にはなります。しかし、規程違反になることは確かです。また、この状態ではETCマイレージの会員登録もできないので、やはり再セットアップが必要でしょう。
さらに、中古車にもともとETC車載器が取り付けられていた場合、規程上は自動車のナンバーが変わる際には再セットアップが必要です。そのままETC車載器を使い続けると、車載器に登録されたナンバー情報と使用する自動車のナンバー情報が異なるためです。
逆にいえば、中古車を購入してもナンバーが変わらないケースでは、変更する情報がないため、再セットアップせずに使用可能。例えば、足立ナンバーの中古車を足立区在住の人が購入するといった場合がこれに当てはまります。