スピード違反の取り締まりというと、無人式の「オービス」や有人式の「ネズミ捕り」をイメージする人が多いでしょう。実際、オービスを事前に察知するレーダー探知機やオービスアプリが人気です。とはいえ、実際のところスピード違反でオービスによる検挙数は全体件数のほんの数%ほどしかないのです。
スピード違反でオービスは数%程度
スピード違反の取り締まりパターンは大きく「無人式」と「有人式」に分類できます。無人式とは、路上に設置されたカメラと赤外線ストロボでスピード違反者を自動的に撮影する固定式のもの。いわゆる「オービス」と呼ばれる取り締まり方法です。
一方の有人式とは、警察官が現場で行う取り締まりのこと。警察官が連携して速度違反車を待ち伏せする「ネズミ捕り」や、違反車の背後をパトカーや白バイが一定区間を同間隔で走行する「追尾式」があります。
じつはスピード違反の取り締まり検挙数は、だいたい半分がネズミ捕りで、もう半分がパトカーなどによる追尾式。オービスでのスピード違反の検挙数は、全体件数のわずか数%程度でしかないのです。
スピード違反はオービスより有人式
具体的なスピード違反の取り締まり件数が分かる警察庁のデータは、2012年までさかのぼります。この年のスピード違反の取り締まりの検挙割合は「定置式」といわれるネズミ捕りが53.1%で、「追尾式」が43.6%です。
スピード違反の取り締まりで「オービス」による検挙数はわずか3.3%という比率しかありません。スピード違反の大部分は、ネズミ捕りと追尾式によって検挙されているということがわかります。
ただし、直近では全国の警察が持ち運びして設置が可能な可搬式の「新型オービス」を続々と導入しています。このため、スピード違反の取り締まり検挙割合も変化していると予想されます。いずれにしても、ふだんから制限速度を守って安全運転を心がけることが大切です。