Nシステムとオービスの見分け方は制御ボックス

路上に設置されたカメラといえば、無人式の速度取り締まり装置「オービス」をイメージするはず。しかし、路上にはさまざまなタイプのカメラが設置されています。路上のカメラを見るたびにオービスと勘違いしては落ち着いてドライブもできません。オービスと路上の監視カメラを見分ける方法を紹介します。

Nシステムとオービスは撮影対象が違う

路上に設置されているカメラは多種多様です。「Nシステム」は通過車両のナンバープレートを撮影している警察の監視カメラ。「Tシステム」も交通状態の管理が目的で、通過車両のナンバープレートを撮影するカメラです。ただし、こちらは国土交通省の管轄になります。

「ETCカメラ」は、車載のETC端末と連動して、ドライバーの顔やナンバーなどを撮影するもの。悪質な車両のデータは警察へ供出されます。

一方、無人式の速度取り締まり装置の「オービス」は4タイプが現存。レーダー波を使って車速を測定する「レーダー式オービス」と「Hシステム」。そして、近年主流になっているのが、道路に埋め込まれたループコイルによって車速を測定する、「ループコイル式オービス」と「LHシステム」です。

オービスは速度違反車のナンバーを含めた前面を撮影します。オービスの写真はそのまま速度違反の証拠となるわけです。一方のNシステムはナンバープレート情報を撮影。Nシステムとオービスは撮影対象が大きく違うのです。

このうち、レーダー波を使うレーダー式オービスとHシステムは独特の形状をしたレーダー部が路上に設置されているため判別は容易でしょう。ループコイル式オービスはカメラが路肩や中央分離帯などに設置されているため、路上の監視カメラと間違えることはありません。

ところが、Nシステムと混同しやすいオービスがLHシステム。地中に埋設された磁気センサーで車速を測り、違反車両の撮影は路上に設置された赤外線ストロボとCCDカメラで行うのがLHシステムの基本構成です。

この赤外線ストロボとCCDカメラの組み合わせの形状が、Nシステムとよく似ています。Nシステムとオービスの見分け方は、支柱に設置されている赤色灯付きの制御ボックスがあるかないか。あるのがLHシステムです。

ただし、制御ボックス自体が見えないように標識の裏などに設置されているケースもあるので注意が必要です。スピードの出しすぎは事故の元。法定速度を守って安全運転を心がけましょう。