単独走行が基本の白バイが2台で走るときの任務
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街中を巡回し交通違反を取り締まる白バイは、パトカーと違い単独での取り締まりが許されています。それだけ責任も重く、白バイ隊員のプライドは交通機動隊のなかでも高いといえるかもしれません。そんな中、2台1組で走行する白バイを見かけることもあります。白バイがなぜペアで走っているのか、元白バイ隊員に話を聞いてみました。

2台1組の白バイは新人隊員の教育中

白バイの交通取り締まりは、2人1組で乗務するパトカーと異なり、隊員が単独行動で行うことが基本。それだけに、白バイ隊員1人1人には高い資質が求められることになります。ところが、白バイが2台1組で街中を走行している姿を時々見かけることがあります。

じつは、2台1組の白バイのうち1台は、教育中の新人なのです。元白バイ隊員は「毎年3月と9月に新人が来るんで、そこから半年は先輩と一緒に行動して、教育していくわけです。半年経ってひとり立ちしたころに、また新人が配属されるので、隊としては常に2台1組で行動している白バイがあることになります」と、その事情を話します。

意外なのは、取り締まりの「目標件数」について。「新人は100件とかね。若いヤツほど多い」というのです。その理由については「新人は2台1組で効果的な捕まえ方を教わりながら行動するんで、件数は上がっていく」といいます。

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2台1組の白バイが走るエリアは危険

つまり、2台1組で走行する白バイは交通違反取り締まりの「目標件数」が多いため、熱心に取り締まりへ取り組んでいる真っ最中ということ。加えて、新人であっても白バイ隊員の能力を侮ってはいけません。元白バイ隊員は、新人隊員について「白バイ隊員は警察の中で最も厳しい専科をパスした連中ですからね」ともいいます。

この「専科」とは、自動車安全運転センター安全運転中央研修所で行われる「警察緊急自動車運転技能者専科教養」という研修を指します。警察では緊急自動車の運転に研修を義務付けていますが、白バイ隊員が受ける研修は「専科」と名が付くとおり、より厳しい内容となっているのです。

さらに、新人を訓練する白バイ隊員にも目標件数があるため「新人の相手をしている時間は自分の件数は上がらないんで、1人になった時、必死になって件数を稼いでいます」とのこと。このため、2台1組の白バイを見つけたエリアでは、1台で動く白バイもより熱心に取り締まるため、交通違反に要注意といえるのです。

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