職務質問は警察官2人組で行われるのが一般的です。その際はどちらか一方が必ず上官になります。9つある警察官の階級章を見方を覚えていれば、どちらの警察官に権限があるのかすぐ見分けられます。警察組織は上官には逆らえない階級制。職務質問で話がこじれたら、階級が上の警察官と話した方が事態が収まりやすいというわけです。
職務質問では階級章で上官を見分ける
警察は巡査や警部といった階級制であることはご存じのとおり。左胸に付けた階級章によって簡単に識別できます。警察官の階級章を見分けるポイントは「地色」と下の「草の色」、左右の「バーの数」の3つ。この組み合わせで階級を示しています。
とはいえ、キャリアと呼ばれる、いきなり「警部補」からスタートする警察官は、職務質問など行いません。すぐに昇進して階級章の棒の数を増やしていきます。実際、階級章の草の色が金色になっている警部補以上の警察官を街中で見かけることはほぼないでしょう。
ただし、ノンキャリアで昇進してきた警部補の場合は、交番や自ら隊などの現場で活動しています。しかし、交番所長や小隊長になっていて書類仕事が多く、職務質問など現場の第一線で活動する機会は減ってしまうのが実状です。
職務質問で階級章はバーの数で判別
このため、現場に立って積極的に職務質問してくる警察官は「巡査部長・巡査長・巡査」がほとんど。階級章の地色はいずれも銀色、草の色も銀色で、バーの数が1本なら巡査、2本なら巡査長、3本なら巡査部長です。
すなわち、職務質問ではバーの数を見るだけで誰が上官かは判別可能ということ。とくに、交番勤務で実績を上げて勤務成績優秀者にならないと、巡査部長への昇任試験を受けさせてもらえない巡査は、必死で職務質問してきます。
なお、職務質問は2人組で行うのが一般的で、どちらか一方が必ず上官です。ただし、警察官が同じ階級の場合、指導係や先輩である「先任(せんにん)」の警察官が上官になり、現場の権限を持ちます。
また、巡査長は勤続10年で自動的に昇任する階級です。逆に言えば、巡査部長に昇任できていない警察官。30歳を過ぎた巡査長には、クセのある警察官が多いともいわれています。職務質問では階級章のバーが2本の警察官には、慎重に対応するようにしましょう。