ALPS処理水を知る!多核種除去設備(ALPS)って何?
スポンサーリンク

今、福島第一原発で発生している「ALPS処理水」が大きな話題になっています。「ALPS処理水って何?」「何が問題なの?」と思っている人も多いことでしょう。そこで、ALPS処理水の意味や問題点、解決すべき課題などについて一から解説していきます。

ALPS処理水は多核種除去設備で浄化処理された汚染水

ALPS処理水をネットで検索しても、政府や地方自治体のわかりにくい文章や見慣れない専門用語が並んでいるサイトが出てくるばかり。そこで、ALPS処理水の意味や問題点、解決すべき課題などについて一から解説していきましょう。これを読めば、ALPS処理水に関する基本的な知識はバッチリ身に付くはずです。

まず、そもそもALPS処理水とは何でしょうか。端的にいえば、ALPS処理水とは、「多核種除去設備(ALPS)で浄化処理された汚染水」のことです。

いきなり、難しい横文字が出てきましたね。「ALPS? 何って読めばよいのかもわからないよ……」。そんなぼやき声も聞こえてきそうです。読み方は「アルプス」です。正式名称は「Advanced Liquid Processing System」。その頭文字をとって「ALPS」と略称されているのです(「Advanced Liquid Processing System」というこの英語名は本来、「高度液体処理設備」という意味になります)。

スポンサーリンク

ALPS処理水の多核種除去設備はどんな施設なのか

では、ALPS処理水を生成する多核種除去設備(ALPS)は、どんな施設なのでしょうか。これについては、その設置を行った東京電力がわかりやすく説明していますので、以下に引用しておきましょう。

「多核種除去設備(ALPS)とは、汚染水に含まれる放射性物質が人や環境に与えるリスクを低減するために、薬液による沈殿処理や吸着材による吸着など、化学的・物理的性質を利用した処理方法で、トリチウムを除く62種類の放射性物質を国の安全基準を満たすまで取り除くことができるように設計した設備です。 取り除く性能はストロンチウムの場合で例えると、墨汁で満たしたプールを、墨汁が小さじ半分程度になるまで墨成分を取り除くような性能です。」(東京電力のサイト「もっと知りたい廃炉のこと」より)

次回は、ALPS処理水の詳細についてより掘り下げて説明していきましょう。

スポンサーリンク