警察官の制服は「冬服・合服・夏服」のほか、活動服や防寒服などさまざまなバリエーションがあります。そして、それら警察の制服のほとんどに共通しているのが右腕にエンブレムが付けられていることです。実はこの警察エンブレム、各都道府県警察で縫い込まれている図柄が異なっているのでした。
警察エンブレムは警視庁がイチョウ
警察官の制服に付けられているエンブレムの位置は、右袖の上腕部と決まっています。エンブレムは基本的に五角形の金色の日章とそれを囲む桜葉と桜、上部には各都道府県名が金色で入るという構成です。ちなみに、東京都は「警視庁」、警察庁は「警察庁」、皇宮警察は「皇宮」という文字が入ります。
そして、各度道府県警察で異なっているのが、道府県の名称の上部に入る図柄です。長官または警察本部長が定める図柄を入れる決まりになっています。例えば、警視庁の場合は東京都のシンボルマークであるイチョウに「TOKYO」とアルファベットが白色で入ったデザインです。
神奈川県警察は県鳥であるかもめに「Kanagawa Police」のKとPをデザインした県警のシンボルマーク、千葉県警察は「Chiba Police」のCとPをデザインした県警のシンボルマークが描かれています。
警察エンブレムは青森県は白鳥を図案化
このほか、埼玉県警察は県鳥のシラコバト、茨城県警察のエンブレムは県花である薔薇をデザイン、群馬県警察は「群」の字の偏とつくりをタテに組み合わせた文字のまわりに赤城山・榛名山・妙義山の「上毛三山」を配置した群馬県紋章を取り入れています。
さらには、北海道警察なら北海道章と呼ばれる七光星のシンボルマーク、青森県警察なら県民鳥である白鳥を図案化したシンボルマーク、福岡県警察なら県花である梅を形どったシンボルマークといった具合です。
なお、警察庁のエンブレムには国旗である日の丸が入っているほか、皇宮警察は桐紋が描かれています。交番に立つ警察官に近づく機会があったら、階級章だけでなく右腕のエンブレムにも注目してみましょう。